鳩摩羅什三蔵法師1600年記念
鳩摩羅什記念館と銅像をクチャに建設する事業
鳩摩羅什三蔵法師は、激動の五胡十六国時代に古代キジ国で生まれ、300巻にものぼる仏教経典を漢文に翻訳しました。大乗仏教を初めて本格的に中国へ伝えた偉大な人物です。「色即是空空即是色」など、鳩摩羅什にしか成し得なかった名訳を残しています。
光明寺ではその偉業を讃え、没後1600年となる2013年を記念して「鳩摩羅什記念館」および銅像の建設をクチャに計画・推進しています。
盧山の慧遠との書簡のやりとりのなかで、鳩摩羅什が、晩年故郷キジ国へ帰りたいと述べていたことを発見しました。そこで、西安の草堂寺にある彼の遺灰を収めた舎利塔の土と、荼毘に付した際に残ったといわれている彼の「舌」を収めた武威の鳩摩羅什寺・十三重の塔の土を、記念館に収めることで、鳩摩羅什の想いを叶えて差し上げたいと思っております。
主な経緯
2009年
鳩摩羅什三蔵法師顕彰会を設立
2010年
ウルムチにて、新疆ウイグル自治区文物局・盛春寿局長と初めて会談することが出来ました。しかし、記念館建設の話は難航し、その後何度も折衝を繰り返しました。
2011年
ウルムチにて、記念館建設に向けて2度目の盛局長とキジル研究院の張書記との会談が実現しました。ようやく正式な契約書を取り交わす運びとなり、キジル石窟前に記念館建設が実現できることとなりました。
2012年
尖閣諸島問題が起こり、建設計画の中止が決定され、建設中の記念館は取り壊され、既に送付した寄付金も返還するということになりました。しかし交渉を重ねた結果、ようやく「キジル石窟から800メートル離れた地点に、キジル石窟から見て建物とわからないように建設する」という条件で中国政府高官から建設の許可を得ることが出来ました。
2013年
記念館はキジル石窟前に、銅像は契約書が4月28日にクチャ県との間で交わされ、生誕の地であるキジ故城の王城跡地に建てられることが決まりました。
製作中の鳩摩羅什師立像と大洞龍明師
製作中の鳩摩羅什師立像と大洞龍明師