芸術・文化活動

お釈迦さまから始まる仏教の残した世界中の貴重な仏教文化遺跡を保護するために、さまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。私たちが目指しているものは、先人達が遺した貴重な仏教の教えや文化を大切に守り続け、後世へと伝えていくことです。
また、人類の財産である仏教遺産以外の文化保全活動にも参加しております。室町、桃山、江戸時代より今日まで、光明寺が大切に守り伝えてきた貴重な文化遺産の数々。平素は博物館に預託しているため、なかなか目にしていただくことはできませんが、数十点の寺宝のうち、京都本院「瑠璃光院」の春秋の一般公開時や町屋光明寺の本堂などにて、何点かを特別公開し、じっくりとご高覧いただくことができます。

仏教文化の保存と
顕彰・国際交流

敦煌莫高窟壁画修復事業

鳩摩羅什三蔵法師の顕彰と銅像の建立

ルイ・イカール美術館

敦煌莫高窟壁画修復事業

膨大な壁画や塑像など、優れた仏教美術が遺された中国の敦煌莫高窟。
この世界文化遺産を後世の人々に守り伝えるために、石窟保護と修復を行う中国北京政府文物局敦煌研究院と協力して、既に第23窟・第44窟・第45窟・第57窟・第103窟・第217窟・第320窟の修復事業を完成してきました。
現地への参拝団なども随時行っています。
1987年世界文化遺産として国連ユネスコにより登録された敦煌莫高窟。
「こんな素晴らしい文化遺産をなんとか守りたい」と準備を進め、2004年に「敦煌と日本の友好の会」を立ち上げました。現存する492窟の内3分の2の窟に崩壊の危機が迫っていたため、修復すべき窟を敦煌研究院と合議して選出し、1つの洞窟に2年~4年をかけて修復を進めていきました。

鳩摩羅什三蔵法師の顕彰と銅像の建立

没後1600年の年にあたる2009年に設立されました。
日本仏教に多大なる影響を与えた中国・後秦時代(5世紀)の名僧・鳩摩羅什三蔵法師の威徳を讃え、その偉業に謝することを目的に2010年10月、「シルクロードに鳩摩羅什三蔵法師の足跡を訪ねる」旅を企画しました。

ルイ・イカール美術館

ルイ・イカール美術館は、フランス・アールデコ時代の画家ルイ・イカール(1888~1950年)の作品等約200点所蔵し、京都八瀬の瑠璃光院近くに2011年開館しました。
フランス・パリと京都の姉妹都市提携50周年を機に、「京都的な美のお寺とフランスの香りを伝える美術館のある八瀬が、国際的な芸術の地として親しまれるように」と毎年40年かけて集められたコレクションを公開しています。(4・5・10・11月に公開いたします)

寺宝の保護・公開

涅槃図

涅槃図

月次風俗図

月次風俗図

生々流転

生々流転

井手玉川図

井手玉川図

衆生来迎図

衆生来迎図

洛中洛外図

洛中洛外図

涅槃図

涅槃図

月次風俗図

月次風俗図

生々流転

生々流転

日本画家 松井冬子氏による「生々流転」(しょうじょうるてん)と題した、全48面からなる襖絵。新宿瑠璃光院 白蓮華堂の白書院でしか見られない、未来に語り継がれるであろう松井氏の貴重な襖絵です。

井手玉川図

井手玉川図

井手玉川図は『源氏物語』胡蝶の巻に、六条院で光源氏をはじめ殿上人や若い女房たちが、龍頭鷁首の唐風の舟を仕立てて「舟楽」を楽しんでいる場面を描いたものです。この屏風は宮内庁所蔵の狩野探幽筆の「井出玉川、大井川屏風」(六曲一双)との類似点が人物、背景の配置や服装などに見られ、作者について寺伝では、住吉派と伝えられていますが狩野派との指摘もあります。

衆生来迎図

衆生来迎図

来迎図とは、臨終の際、仏・菩薩が迎えに来る様を描いたもので、画面中央に阿弥陀如来を大きく描き、阿弥陀如来の額(白亳)から放たれた光明が右下に伸びています。観音菩薩は、阿弥陀の右下にやや腰をかがめて、両手で金の蓮台を捧げもっています。勢至(せいし)菩薩は、阿弥陀の左下で合掌しています。

洛中洛外図

洛中洛外図

洛中洛外図は、室町時代末から江戸時代前半頃に、京都の内外の様子を四季の行事と合わせて描いた屏風で、全国で百二十例が確認されています。光明寺本一双は、景観年代が正保年間(16441648)末以降のものと推定され、右隻の第一、二扇の中央に、約二十名の通信使一行が描かれており、他の洛中洛外図に例を見ない貴重な学術資料として注目されています。